中波DX用のSALアンテナの予備検討(9)
-43材のトロイダルコアで作ったRFトランスの伝送ロス測定-
なかなか検討する時間が取れないのですが、この週末は、43材のFT-50-43のトロイダルコアを用いて、RFトランス(インピーダンス比1:1)を1個作って伝送ロスを測定してみました。青白2本の0.51 mmのETFE線(ラッピング線)を撚って1cm当たり5個の撚りとなる線を作り、FT-50-43のトロイダルコアに11回巻きました。さすがに常時かけているメガネだけでは苦しく、ヤフオクで安価で落札したハズキルーぺ(1.6倍)が活躍しました。
Fig.1 実験基板 |
標準信号発生器(KIKUSI KSG-4300)から100kHz~10MHzの1dBmの正弦波を入力し、入力信号(50Ωの出力インピーダンスを持つ標準信号発生器の出力レベル)に対する出力信号のロスを測定しました。標準信号発生器は残念ながら無視できない若干のレベル変動があるため、事前に出力をオシロスコープ(Tektronix 2455B)で測定しておき、RFトランスの出力を50Ω終端で測定しました。
測定結果を以下に示します。周波数500kHz~1700kHzではロスは0.2dB以下となりました。ロス1dB以下の範囲は160kHz~10MHzであり、長、中波帯での利用では全く問題なさそうです。低域のロスをさらに小さくするには、巻き数を増やす必要がありそうです。
Fig.2 伝送ロスの測定結果 |
SALアンテナの給電用として使うことは可能だと判断しました。ただ、トランスの1次側、2次側とも、巻き始めの線はきちんと把握しておく必要があります。(続く)
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